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by roberte_ce_soir
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常楽会

高野山の常楽会(声明)を聞いてきました。涅槃をテーマにした講式です。釈迦を慕う散文と念仏が唱えられるもの。三十六人もの坊さんたちが一斉に唱える声の響きと、独特の音階、強弱抑揚が、聞くものを陶酔(眠気?)にさそう。すっかり禅定にはいってしまった。明恵が作ったというもので、和語で唱えられているので、日本語の母音の響きがよく表れていました。中に漢文を音読する部分があって、そこだけ1シラブルずつのリズムが利いていて、読経を日本語の中に置きなおすと、中国語のリズミカルなのに驚かされます。まさに舞台の上にかかっている曼荼羅と同じく、日本語の曼荼羅世界でした。
パンフレットのコピーには「日本人の心に響く」とあるのですが、そんな感じがするのは、私たちが子供のときに習った唱歌が、このような声明の音階をとりいれているからです。西洋音楽を学んだ日本人音楽家が戦前に日本精神を注入するために、音材をこういうところからとったのでしょう。「かごめかごめ」とかが響きの裏に聞こえてきたりします。しかし、それが今でも結構はまっているようで、僕などはそうとわかっていても、うきうきした気持ちになってしまった。こわいなあ。
by roberte_ce_soir | 2004-07-04 00:12